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つまりの原因を特定してから対処しよう!
トイレがつまって流れないという場合にはまず初めに、その原因を特定することから始めましょう。原因によってとれる対処法も変わってきますから、なぜつまったのかを判明させる必要があります。代表的なトイレつまりの原因は、トイレットペーパーを大量に流してしまったということです。トイレットペーパーは比較的水に溶けやすいものですが、多く使用したり丸めて密度を高めてしまったりするとつまりの原因になります。固い便や水に溶けるタイプのお掃除シート、ティッシュペーパーなどもつまりの原因になるでしょう。この場合には、水を流しても流れていかずに、水位が上昇してくるという現象が見られることが多いです。これらのタイプは水に溶ける可能性があります。そのため、お湯を流すことで溶けてつまりが解消される可能性もあるのです。水に溶ける可能性がある原因に対しては、お湯などで対処してみてもいいかもしれません。
吐しゃ物や食べ物を流してしまったことによるつまりもあります。吐しゃ物や食べ物の汁などは油分が多いので、便器の配管にこびり付きやすくつまりを発生させる可能性があります。頻繁に吐しゃ物や食べ物を流しているということでなければ問題はないでしょうが、何度も繰り返していると配管がつまることがあるので注意しましょう。この場合には、しっかりと掃除をすることが対処法になります。お湯を使った洗浄もある程度の効果は見込めますが、あまりにひどいようだとトイレ用の洗剤やプロによる清掃が必要になるでしょう。
キャップやボールペン、おもちゃなどの固形物を落としてしまってつまった場合には、お湯で流しても効果はありません。症状としては水を流すと異音がする、流れが悪いといったことが見られます。この場合には、専門業者に依頼する必要があるでしょう。固形物はお湯に溶けることはありませんし、水を大量に投入したとしても流れにくいものです。逆に奥に流れてつまりが悪化する可能性もあるので、注意しましょう。落としてしまったらすぐに拾うことが大切ですが、もし流してしまって固形物が奥に入り込んだ場合には便器を取り外すなど大がかりなことが必要になります。自分で取り外したり修理したりすると故障などのリスクがありますので、その点も考えて対処することが重要です。
お湯と一緒に重曹と酢を使用する方法
お湯のみでトイレのつまりを解消することは難しくなっています。自分で対処したい場合には、お湯と一緒に重曹と酢を使用する方法を試してみましょう。重曹を使って掃除などをする人もいるでしょうが、つまりを解消するためには重曹と酢(クエン酸)を使用することが重要になります。まずは、重曹4分の1カップ、酢(もしくはクエン酸)2分の1カップ、45度程度のお湯を便器半分くらい用意します。このときに注意してほしいのが、熱湯は避けることです。厳密に45度でなくてもいいのですが、熱すぎるお湯は便器がひび割れを起こす原因になります。つまりを解消しようとして逆に便器を傷つけて修理する、という事態になる可能性も高いのでお風呂よりもちょっと熱いぐらいの温度になるようにしてください。
材料が用意出来たら、便器の汚水を減らしておきます。水位が低い場合には問題ありませんが、高い場合にはしっかりと汚水を汲み取って水を少なくしておくようにしましょう。お湯を注ぐことになるので水位が高いままだと溢れてしまう可能性があります。そのあと、便器の電源コードを抜いておきます。まず初めに重曹4分の1カップを便器に投入します。水の中に落ちるように入れましょう。次にお酢もしくはクエン酸2分の1カップを入れます。最後にお湯を入れると、ぶくぶくと泡立ってきますのでそのまま1時間ほど放置してください。1時間ほど経ったら、少し高めの位置から水を少しずつ流していきましょう。一気に流すと、つまりが解消していなかった場合に逆流してくるので少しずつ流すのがポイントです。きちんと水が流れていくようならつまりが解消されたということになるでしょう。
水を注いでも流れていかない場合には、トイレットペーパーなどが原因でない可能性もあります。そのようなケースでは、専門業者に依頼してつまりを解消してもらう必要があります。トイレットペーパーなどのお湯に溶けやすいものが原因の場合には、お湯と合わせて重曹と酢を利用することで解消できることが多いのですが、プロではない素人の修理では直らないケースやリスクもありますので、その点だけは注意しておきましょう。
お湯と食器用洗剤をトイレのつまりに使う方法
重曹などがない場合には、食器用洗剤を利用してトイレのつまりが解消できる可能性もあります。必要なものは、食器用洗剤100ccと45度程度のお湯を便器の半量ぐらいです。この場合にも熱湯は避けましょう。前述した方法と同じく、水位が高くなっている場合には汚水を汲み取っておき、便器の電源コードを抜いておきます。食器用洗剤が泡立って溢れる可能性もあるので、便器の周りにビニールや雑巾などの布を敷いておくと安心です。
まず、食器用洗剤を便器に投入してください。そのあとお湯をゆっくりと注いでいきます。20分ほどそのまま放置してみて、水位が下がっていることが確認出来たらゆっくりとぬるま湯を入れます。一気に入れると食器用洗剤が泡立って溢れる可能性が高いので、ゆっくりと静かに入れていくことがポイントです。水がきちんと流れるようになればつまりは解消されたということになります。水が流れていかないようであれば、つまりの原因はほかにある可能性が高いので専門業者を呼んで修理してもらうといいでしょう。
食器用洗剤とお湯を使ってつまりが解消されることもありますが、洗剤は必ず液体状のものを使うようにしてください。また、複数の洗剤や薬剤を混ぜてしまうと有毒ガスが発生したり便器に悪影響がでたりする可能性もあるので、気を付けましょう。洗剤を使う場合には必ず1種類の洗剤だけを用いるようにすることが重要です。この方法で必ずつまりが解消するわけではありませんし、リスクもありますので注意して行うことが大切になります。
トイレのつまりにお湯を使う場合の注意点!
もともと、トイレにはお湯を流すべきではありません。これは便器の多くが陶器製だということに起因しています。陶器製の便器に熱湯がかかった場合、直接注がれた部分は瞬間的に高温になり膨張します。しかし、そのほかの部分は温度が低く膨張もしていない状態になります。この温度差によってひび割れが起こりやすくなるのです。そのため、高温の熱湯を使うことで便器が傷付く可能性があります。トイレメーカーなどでも熱湯の使用については注意喚起が出ています。ひび割れが起こってしまうと水漏れなども起こりやすくなるので注意しましょう。陶器は修理することができないので、ひび割れによる水漏れが起これば交換するしかなくなってしまうのです。つまりを解消しようとしたことによって、余計な出費がかかる場合もあるので注意しましょう。このようなことを避けるために、トイレのつまりにお湯を利用する場合には必ず40度程度にすることが求められるのです。基本的にはお湯での対処はあまり良くありませんが、温度に注意することで便器を傷めることなく行うことができるでしょう。
40度程度のお湯なら便器を傷めずに、トイレットペーパーなど溶けやすいものが原因のつまりを解消できる可能性があります。ただし、必ず解消できるわけではないことを覚えておきましょう。トイレットペーパーの原料であるパルプは温水でほぐれやすいという特性があるのですが、便器にはすでに水が溜まっています。そのため、40度程度のお湯を流しても水温はすぐに下がってしまうのです。また、排出方法などは各家庭によって違います。トイレットペーパーなどのつまりに必ず効果があるわけではないので、あまり過度な期待をせずにお試し程度の気持ちでやってみるといいでしょう。
また、お湯や重曹などを使って効果が出る可能性があるつまりは、トイレットペーパーやティッシュペーパー、流せるお掃除シートなどのお湯で溶ける可能性のあるものに限られます。おむつや布、固形物には効果がありませんので注意しましょう。トイレに流せる猫砂などをつまらせる場合もあるでしょうが、この場合にもお湯での対処は不向きです。おむつや猫砂は吸水性が高いのが特徴です。お湯を流すことで水分を吸ってしまって、逆につまりがひどくなるケースがあります。この場合には業者を呼ぶか、おむつや布が見えている場合にはゴム手袋などを付けて引っ張り出すなどしなければいけないでしょう。
トイレのつまりは自分で対処するには限界がある!
トイレがつまる原因はさまざまです。それぞれの原因によって対処方法は変わってきますが、自分で対処するには限界があることを覚えておきましょう。トイレットペーパーが少しつまった程度なら、お湯と重曹・酢、食器用洗剤などを合わせて対応することも可能です。しかし、大量につまってしまった、固形物がつまったといった場合には、自分で解消することは難しいのです。下手に対処することでつまりがひどくなるケースもあります。つまりの原因がわからない、自分では対処できないと思ったらすぐに専門業者に依頼してみましょう。トイレは毎日使うものですから、おかしいなと思ったら早めの対応が必要になります。無理に自分で直そうとするのはリスクが大きいので、プロを頼った方が安心です。