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シャワーヘッドのつまりの原因と症状
家庭で起こるトラブルの中で、水回りはかなり上位にランキングされるでしょう。水を使う場所は清潔に保ちたいものですが、汚れたり詰まったり、なにかと問題が発生します。とくにお風呂場は汚れの付きやすい場所です。水垢やカビが付着しやすく、そのため、お風呂場専用の洗剤なども、いろいろと販売されています。しかし、見落としやすいのがシャワーヘッドです。浴室の壁や浴槽を掃除したあとシャワーで洗い流すものの、そのシャワーが汚れていたのでは笑い話にもなりません。
シャワーヘッドが詰まると、まず、水量が少なくなります。お湯がチョロチョロとしか出ないシャワーは、気持ちよくありません。また、あらぬ方向に水やお湯が飛ぶこともあります。ストレスが溜まりますよね。しかし、もっと重要なことがあります。体を洗い流す水やお湯はシャワーヘッドを通りますが、そのシャワーヘッドが汚れていたらどうなるでしょう。キレイになるためにお風呂に入ったのに、汚れたお湯をずっと浴び続けることになってしまうのです。シャワーヘッドを清潔に保つことは、髪や体を清潔にするのと同じことだと言えるでしょう。
シャワーヘッドのお手入れをする前に、まずは汚れの原因を考えてみましょう。お風呂場は水を使う場所です。水が乾くと、蒸発できなかった成分が水垢として残ります。中でもカルシウムは、こするだけではなかなか落とすことができません。また、体を洗ったときに出る皮脂も、お風呂場全体に飛び散ります。水垢やカルシウム、そして皮脂などが溜まって、シャワーヘッドがつまる原因になっているのです。
シャワーヘッドがつまったときの対処
シャワーヘッドがつまった場合、対処方法はあるのでしょうか。業者に掃除を依頼したり、思い切って新品のシャワーヘッドと交換したりする方法も、もちろんあります。しかし、少し手間はかかりますが、まずは自分でお手入れをしてみましょう。アルカリ性の汚れは、酸性の物質で中和させることができます。つまりの原因である水垢やカルシウムはアルカリ性の汚れなので、酸性の物質で溶かすことができるのです。酸性の物質として、ここでは体に優しい酢、またはクエン酸を使用します。
酢かクエン酸を用意したら、水を入れたバケツや洗面器に溶かします。分量の目安としては、水6カップに対して酢を1カップ程度です。クエン酸を使用する場合は、水6カップに対してクエン酸を大さじ山盛りで1杯程度入れましょう。この中に、シャワーヘッドを浸けておきます。すると、カルシウムが酢やクエン酸に溶け出すのです。しばらく浸けたあと、水垢やカルシウムが柔らかくなったら、取り出してスポンジや歯ブラシなどでこすります。つまりが取れない場合は、爪楊枝や針でつついて穴を通すとよいです。穴の周りを傷つけないように注意しましょう。最後に、酢やクエン酸をよく洗い流します。
シャワーヘッドが取り外せるタイプのシャワーもあります。この場合は、穴が開いている部分の板(散水版)を外してから浸けおきしましょう。さらに汚れが落ちやすくなります。
入浴時にできる!簡単クリーニング
浴槽のお掃除は、入浴のたびに毎日する人が多いでしょう。排水溝や浴室の壁、床なども汚れが目につきやすい場所です。このあたりが汚れているとバスタイムが憂鬱になるので、きれい好きな人は清潔に保っていることでしょう。しかし、見落としがちなのがシャワーヘッドの汚れです。シャワーヘッドは意外と汚れています。しかも、汚れていることになかなか気づきません。ついつい見逃してしまうのでお手入れの回数が減り、その結果汚れが溜まってつまってしまうのです。
シャワーヘッドもできれば毎日掃除をしたいものです。そうすれば、水垢や皮脂が溜まってつまることもありません。しかし、お手入れ方法が面倒だと、毎日は続きませんよね。簡単なお手入れ方法があれば、シャワーヘッドをいつも清潔に保つことができそうです。そこで、シャワーヘッドの簡単なお手入れ方法を紹介します。お手入れに使用するのは、どこの家庭にも普通にあるお風呂用の中性洗剤です。浴槽や壁、床などは、お風呂用の中性洗剤で洗いますよね。シャワーヘッドも同じように、中性洗剤で洗って大丈夫です。まず、お風呂用の中性洗剤をスポンジに含ませます。そして、シャワーヘッドを洗うだけです。これだけで、水垢やカルシウムの付着を軽減できます。とても簡単なので、入浴のついでにサッと済ませられますよね。お風呂掃除のついでにやってしまってもよいでしょう。毎日シャワーヘッドをきれいにすることが可能なので、つまる心配もないのです。
入浴をした後は、浴室の換気にも気をつけましょう。湿気がこもっていると、カビの原因になります。きちんと換気をして水分を残さないようにすれば、シャワーヘッドのつまりを予防できるのです。また、シャワーを使ったあとは、シャワーヘッドを振って残った水分を切っておくとよいでしょう。
ときどきでOK!念入りクリーニング
シャワーヘッドを含め、お風呂掃除は毎日するのが理想です。しかし、仕事やほかの家事で忙しかったりすると、毎日するのは大変ですよね。そのような忙しい現代人に向けて、週に1度程度は心がけたいクリーニング方法を紹介します。仕事が休みの日や、時間のあるときで大丈夫なので、挑戦してみてください。
シャワーヘッドのお手入れは、入浴時や浴室の掃除をするついでにやってしまうと思ったより手間がかかりません。ですが、毎日するのが難しい場合は、汚れが気になったときに集中的なクリーニングをするとよいです。簡単で効果があるクリーニング方法として、クエン酸を使ったクエン酸パックをおすすめします。用意するものは、クエン酸とキッチンペーパー、あとはラップです。スプレーボトルがあるとやりやすいので、用意できる場合は一緒に用意しましょう。
まず、100ミリリットルの水にクエン酸大さじ1杯を入れてよくかき混ぜます。大さじ1杯は、約15gです。つぎに、キッチンペーパーでシャワーヘッドを包み、クエン酸を溶かした水を塗ります。このときに、スプレーボトルがあると便利です。キッチンペーパー全体を濡らしたら、ラップで包みます。この状態で、一晩置いてください。クエン酸には、水やカルシウムなどのシャワーヘッドのつまりの原因になる汚れを分解する力があります。その力が、ラップを巻いて長時間放置することでアップするのです。朝になったら汚れを歯ブラシなどでこすり落とし、よく洗い流します。これで終了です。寝ている間にキレイになるので、楽ですね。クエン酸が手元にない場合は、酢で代用できます。クエン酸や酢には抗菌作用があるので、カビにも効果があるクリーニング方法です。
シャワーヘッドがつまる原因になるのは、水垢やカルシウム、カビだけではありません。人間の体から出る皮脂も、シャワーヘッドの水が出る穴をつまらせることがあります。お風呂場は体を洗う場所です。そのため、どうしても皮脂が飛び散ります。飛び散った皮脂汚れは浴室の壁や床につきますが、シャワーヘッドにもこびりつくのです。皮脂は酸性の汚れなので、酢やクエン酸では落とすことはできません。皮脂汚れを落とすには、セスキ炭酸ソーダを使用します。
まずは、バケツや洗面器などに、水500ミリリットルに対しセスキ炭酸ソーダ小さじ1を溶かしたものを用意しましょう。セスキ炭酸ソーダは、ホームセンターやドラッグストア、100均などで購入できます。液ができたら、その中にシャワーヘッドを浸し、そのまま1~3時間浸けこみます。あとは、歯ブラシなどでこすり、水で洗い流せば終了です。クエン酸パックで落ちきらなかった汚れは、皮脂汚れの可能性があります。その場合は、セスキ炭酸ソーダを使ったクリーニング方法を試してみましょう。
シャワーヘッドのお手入れを毎日していれば、つまる心配はほとんどありません。毎日お手入れをするのが難しい場合は、ここで紹介したクエン酸パックやセスキ炭酸ソーダを使ったクリーニング方法を週に1度くらいは行いたいものです。
シャワーヘッドの交換時期の目安
頑固な汚れがこびりついてどうしても落ちない場合は、思い切ってシャワーヘッドを交換してしまうという選択肢もあります。シャワーヘッドの交換は業者に依頼するとよいでしょう。なかには、自分で交換できるタイプのシャワーヘッドもあるので、その場合は挑戦してみましょう。高齢者など、自分で交換して万が一水漏れなどの恐れがある場合は、自分で交換するタイプのシャワーヘッドであっても業者に頼めば対応してくれます。
シャワーヘッドにも寿命があります。交換の目安は通常5年程度、寿命は8~10年前後です。古くなったシャワーヘッドは、できるだけ早く交換することをおすすめします。また、節水ができるタイプなど、最近のシャワーヘッドにはいろいろな製品が出ています。節水ができるシャワーヘッドに交換すると、水道代が安くなって経済的です。まだ交換時期になっていないシャワーヘッドでも、好みに応じて交換するのもよいでしょう。
解決できないトラブルはプロに相談を
自分でクリーニングをしてもつまりが解消しない場合は、プロの業者に依頼すれば解決してくれます。プロが使用する洗剤は市販のものよりも強力です。長年の経験や技術も持っているので、安心して任せることができます。また、シャワーヘッドのクリーニングをしたのに水圧が下がったままというときには、別の原因が考えられます。できるだけ早く、水回りのプロであるザットマンに相談しましょう。